風見鶏かな
★★★★☆
人生の半ばを過ぎてくるといろいろな本が気になってきて、普段なら目に求めないような指南書のようなものが気になり始める。中には人生のいろいろな場面の訓をまとめてあり、孔子でも老師でも儒教でも何でも良いから人生の役に立つものを一まとめてある。名かな奥が深い含蓄のある言葉ばかりです。面白いです。
こころを豊かにする為に
★★★★★
心に迷いがあり、日々の言動が揺らいでいるように思われたので、一つの道を示している書物を求めていました。そうして出会ったのが本書です。数々の教訓が記されてあり、とても為になり、読後には心に芯が通った気がしました。「自信を無くせば友を無くす、友を無くせば総てを無くす」という言葉が心に響きました。
構成は、一つの教訓ごとに、書き下し文、原文、現代語訳文、語義、付記となっています。付記は訳者のコメントです。私にとって付記は、友の感想のように思われました。同じ書物に触れた人たちの感想を知ることは楽しいことです。
出すぎの釘を撃て
★★☆☆☆
何人かのみなさんのレビューにある通り
書き下しがあり原文があり訳文があるのだが、その後に
訳者が、一つ一つにご親切にもトンデモナイコメントを添えている。
(コメントがない訳文もあるが)
そしてそれは読むに堪えない内容である。
俺から見れば落書きに等しい。
それはまるで美しいクラシックの音楽を聞いている時に
大きな雑音が、定期的に鳴り出すような感じです。
うかうか音楽も聞いてはおれん。
しかし、トンデモコメントを無視して、視界に入らないように
して読めばよかろうとの事で、2巻から4巻まで購入します。
訳文は参考になりますし、気にいらない訳文の場合は書き下し文から
自分で文章の意を読み取るようにすれば本書は活用できます。
その点から見れば良い本です。
言志録
★★★★★
佐藤一斎先生の42歳から11年間の語録で「言志録」と呼ばれるものである。流石、西郷隆盛が「言志四録」(この文庫本シリーズ1−4)から101項目を選び出し座右の銘としていただけのことはあり、人生のチャートとして、おもしろく読ませて頂いた。よくこれだけの分量の語録が出来たものだとつくづく感心させられる。
自分としては、今後も「論語」や「菜根譚」と同様座右の銘として、そばに置いておきたい本である。
訳者の付記にはとらわれず…
★★★★★
西郷隆盛が、座右の書としたといわれる本書は、修養書としてはすばらしいできであると思います。幕末の儒学の第一人者であった、佐藤一斎が42歳から80歳にいたるまでに綴った、章句が我々の心に啓蒙の光を与えてくれます。
私は、論語と共にその章句を味わいながら読みました。
確かに、この訳者が付記で述べるように、非科学的なと思われる章句もありますが、これは蛇足ですね。必要ないと思います。感想は、筆者が述べるものではなく、読者が感じるべきもの。門外漢を称し謙虚なまえがきをしている割には、うっとうしいなあって思います。
しかし、そこはあまり気にせず、数多い章句の中から、自分の座右の銘とすべき言葉に出会い、修養の糧とされれば、「言志四録」の本旨に違うこともないかと思われます。