ソクラテス・プラトン・アリストテレスという3人のギリシアの哲学者の思想を紹介する1冊。
思想そのものの紹介とともに（紹介のために、か）、その人物の背景や著作の姿なども紹介されていて取っつきやすい。また、哲学という思想体系の出発点としての姿が合わせて描かれており、哲学そのものの入り口という側面も持つ。
ソクラテス・無知の知、プラトン・イデア論、などといった様な、暗記内容として教科書などで見たことが、骨肉を持って生き生きと描き出されており、改めて興味深さを覚える。
読みやすく、入門書としては良さそうな感じ。それでも分かりにくい部分は、もう、書き表された内容そのものの分かりにくさであって、書き方故では無いようにも思えてくる。
言葉遊びとも、信仰とも異なる立ち位置に置いて、人とは何であるか、また、人とはどのようにあるべきか、という深淵にして根源的な問いと向き合った、3人の哲学への入口がここにある。

読みやすい字で良かった。