言葉が通じなくても、愛し合うことはできる。
言葉が通じても、愛し合えないこともある。
と、教えてもらいました。

ホマロケファレの、誰にでも親切に
愛を持って接するところには、ホロリときます。


余談ですが、うちの５歳の子は、
裏表紙の「I love you.」の響きが、気に入ったようで
ニコニコしながら、何回も繰り返します。
微笑ましいです。

自らの食欲や本能と戦いつつ愛や友情を伝える肉食獣ティラノサウルス。
このシリーズも第６弾まで到達しました！

ところで毎年年末になると、その年を象徴する漢字が選ばれます。
2006年は「命」でしたね。2007年は何が選ばれるだろうか？
最近のニュースをみていると、ボクの中では「偽」という字の存在感が
日に日に大きくなっています。

こんなことを言うのは、この作品の冒頭でも偽るシーンが出てきたからです。
翼竜のタペヤラとティラノ君の関係がそう。騙すほうが悪いのか騙されるほうが
悪いのか。まるで現代の世相が映されているかのようで思わず苦笑い。

だからこそ、ティラノ君が異国で出会った３匹の小さなホマロケファレとの
間で築かれていく友情が　よりいっそう清々しく感じられました。
今回は言葉の通じない者通しでのコミュニケーションが大きなテーマと
なっています。ティラノ君は彼らに自分の言葉を教えようとしますが、
それが悲劇になろうとは…　　これ以上は書けません。

意味は解らなくとも、心に伝わる言葉があります。

同じところに住んで、言葉のつうじる　タペヤラからは裏切りを、
でもちがう地域の　言葉の通じない　ちいさな
さんびきの　ホマロケファレたちからは、、、。


こどもたちに読んであげながら、ティラノのセリフが
つまって出てこなくなります。

お話がおわったら、おこさんに　さんびきのセリフを
逆から読むように教えてあげてくださいね。