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ポーランド軍と第二次大戦 (山崎雅弘 戦史ノート)

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 六角堂出版
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1939年9月1日、独裁者ヒトラーに率いられたドイツ軍が、隣国ポーランドへの軍事侵攻を開始した。この二日後の9月3日、英仏両国がドイツに宣戦布告し、ドイツ=ポーランド戦争は欧州全域を戦火で覆う大戦争へと発展したことから、このドイツ軍のポーランド侵攻は、第二次世界大戦の発火点と見なされている。

戦前には、ヨーロッパでも有数の軍事大国として知られたポーランドだったが、戦車や急降下爆撃機という新兵器を装備し、当時の軍事的常識を覆すほどのスピードで部隊を移動させるドイツ軍に圧倒され、わずか一か月足らずで敗北の憂き目を見ることとなった。そして、ポーランドの国土は、ドイツとその同盟国(1939年当時)ソ連によって分割併合され、地図上から一時的に姿を消してしまう。

隣国ドイツに無惨な敗北を喫した後、母国を喪失したポーランド軍の将兵は、それぞれが直面する状況に適応する形で、三つの道へと分かれて進むこととなった。

第一の道を進んだのは、亡命政府と共にフランス(後にイギリス)へと逃れた軍人で、ポーランドの敗北後も英仏軍(フランスの対独降伏と米参戦後は米英連合軍)と共に、地中海戦域および西部戦線で「敵国」ドイツ軍と戦い続けた。

第二の道を進んだのは、東方から侵入したソ連軍に投降した軍人で、ソ連国内の収容所に移送された彼らは虜囚生活の屈辱を耐えつつ、いずれソ連の承認を得て新生ポーランド軍を再建し、祖国を奪回する作戦に参加することを夢見ていた。

そして第三の道を進んだのは、軍服を脱いでポーランド国内に残り、ドイツ占領軍に対する抵抗運動に身を投じた軍人たちだった。彼らは、圧倒的な軍事力を誇るドイツ軍の動静を注視し、もし占領軍に弱体化の兆しが見えたら、一斉に地下から立ち上がって自力で祖国を解放するという蜂起の計画を練り始めていた。

本書は、ポーランドの王国時代からの歩みを前史とし、第二次世界大戦期(1939年9月〜1945年5月)におけるポーランド軍の足跡を、コンパクトにまとめた記事です。2010年1月、学研パブリッシングの雑誌『歴史群像』第99号(2010年2月号)の大特集記事として、B5判15ページで発表されました。それぞれの道を歩んだポーランド軍人たちが、どのような試練に遭遇し、いかなる結果を受け入れたのか。その数奇な物語をわかりやすく解説しています。