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バグラチオン作戦 (山崎雅弘 戦史ノート)

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カテゴリ: Kindle版
ブランド: 六角堂出版
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米英連合軍によるノルマンディー上陸作戦の開始から17日が経過した1944年6月23日、ソ連邦の白ロシア共和国一帯で、第二次世界大戦におけるドイツの敗北を事実上決定づける大作戦の幕が切って落とされた。ソ連軍の1944年夏季攻勢「バグラチオン作戦」である。

攻めるソ連軍は総兵力約241万人、守るドイツ軍は後方の予備兵力を含めて約89万人という、史上空前の規模で実施されたこの地上作戦により、独ソ開戦時に東部戦線の主軸を担ったドイツ中央軍集団は壊滅的な打撃を被り、同作戦の開始からわずか二か月ほどで、東部戦線のドイツ軍は第二次世界大戦の勃発(1939年9月)当時の旧ソ連領内から完全に駆逐されてしまった。そして、白ロシアの全域を解放したソ連軍は、旧ポーランド領内のワルシャワ附近まで兵を進め、第二次世界大戦の最終段階である「ベルリンへの進撃」を視野に入れる位置にまで、戦線を一挙に西へと押し出すことに成功した。

しかし、この戦役におけるドイツ軍の敗北は、兵力差を考えれば避け得ないものだったとはいえ、史実のような破滅的な大敗が「必然」だったわけではなかった。ドイツ中央軍集団はこの時、ある特殊な事情によって軍隊としての手と足を縛られた形となっており、本来の能力を発揮できない状況下に置かれていたのである。

それでは、ソ連軍はいかなる戦略企図に基づいて、この夏季大攻勢「バグラチオン作戦」を立案・発動したのか。そして、ドイツ中央軍集団はなぜ、緒戦で致命的な大敗を喫し、どのような経緯で、総兵力の約半分に当たる約40万人を、戦死者・行方不明者・負傷者として喪失することになったのだろうか。

本書は、独ソ双方の視点から「バグラチオン作戦」の準備と経過を読み解き、第二次世界大戦における同作戦の軍事的意義を、コンパクトにまとめた記事です。2010年5月、学研パブリッシングの雑誌『歴史群像』第101号(2010年6月号)の第一特集記事として、B5版17ページで発表されました。ちょうど3年前に同じ戦域で繰り広げられた、1941年の「電撃戦」を裏返したかのようなソ連軍の大勝を招いた要因を、わかりやすく解説しています。