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レジスタンス (山崎雅弘 戦史ノート)

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 六角堂出版
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1940年5月10日、ドイツ第三帝国の総統アドルフ・ヒトラーは、西欧の大国フランスとベネルクス三国の攻略を目指す大軍事作戦「黄色の場合」を発動させた。

戦車と自動車化歩兵による迅速な突破侵攻に重点を置いたドイツ軍の大攻勢は、フランス軍指導部の予想を上回るスピードで、彼らが「大部隊の通過は不可能」と思い込んでいたアルデンヌの森林地帯を突破した後、ベルギー正面に展開していた英仏連合軍の主力を包囲することに成功。6月14日には、戦火による人的・物的被害を避けるため「無防備都市」を宣言していた首都パリに、ドイツ軍が無血入城を果たした。ヨーロッパの誇り高き大国フランスは、ドイツ軍の作戦開始からわずか六週間後、屈辱的な降伏文書への調印を強いられることとなった。

しかし、ヒトラーを頂点とするドイツ第三帝国による支配を快く思わないフランス国民は、各地で自発的に抵抗運動を開始し、非力な武器でドイツ占領軍に対する武力闘争を繰り広げていった。ゲリラ対正規軍という図式の中では、ゲリラ側であるレジスタンス組織は常に苦境に立たされ続けたが、決して途絶えることのない彼らの地道な闘争は、ドイツ軍の占領政策に対して、いつしかボディブローのような効果をもたらし始めていた。

そして、1944年6月、待ちに待った英米連合軍の欧州大陸反攻作戦「オーヴァーロード」(ノルマンディ上陸作戦)が開始されると、フランスのレジスタンス組織は情報収集と敵後方の破壊工作という二つの分野を中心に上陸部隊の軍事作戦をサポートし、フランス解放からドイツ降伏に至るドラマの中で重要な役割を担うこととなったのである。

それでは、フランスにおける「祖国解放」の立役者として、今なお同国内で賞賛される反独レジスタンス組織は、どのような経緯を経て誕生したのか。ドイツ軍の占領統治下にあるフランスの国民は、彼らの存在をどう受け止めたのか。そして、彼らはいかなる方法でドイツ軍の強大な占領部隊と対峙し、彼らの闘争は第二次世界大戦の趨勢にどれほどの影響をもたらしたのだろうか。

本書は、第二次世界大戦期にフランスで繰り広げられた反ドイツ抵抗運動の発生と経過を、コンパクトにまとめた記事です。2006年7月、学研パブリッシングの雑誌『歴史群像』第78号(2006年8月号)の記事として、B5版16ページで発表されました。ヒトラー打倒の一翼を担ったレジスタンスの「光の部分」だけでなく、内部における政治闘争などの「影の部分」についても解説しています。