創作秘術・物語マッシュアップ: 桃太郎にどんでん返しを入れてみた! ストーリーデザインの方法論 (PIKOZO文庫)
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桃太郎にどんでん返しを入れるとどうなるだろう?
面白い物語が作れないというあなたへ。
あなたの作品には『コアなアイディア』が足りていますか?
この本はズバリそれを補います。
「物語と言われても何について書けばいいのか……」
「語りたいアイディアやテーマが見つからない」
「どこから考えればいいのかさえ分からない」
コツが分からないときっかけさえ掴めないのがストーリー作りの難しいところです。
そんな方は、まず既存の物語の一部分を変えることから始めてみましょう。あなたが既によく知っている物語をベースに新たなストーリーを展開させるわけです。
具体的に言うと、例えば幼い頃から馴染んでいる「おとぎ話」。これぞ『物語の型』の宝庫です。何百年、何千年を生き延びてきたストーリーには、私たちを惹きつけて止まない何かが潜んでいます。
耳になじんだおとぎ話ならわざわざ本を読み返す必要もありません。いつでもスラスラと最後まで語れるはずです。そんなお宝を再利用しない手はありません。
本書では、誰もが知っている有名な物語から、現代もなお強烈な磁力を放つシナリオ・パターンを抽出し、応用するコツを教えます。
その名も『物語マッシュアップ』!
いろんな物語をバラバラにしたりくっつけたりして、ストーリーの新しい組み合わせを見つけるだけで、誰もが、あっという間に、その方だけのユニークで非常に面白い物語を作り上げることができます。
例えば「桃太郎」と「浦島太郎」をマッシュアップするとどんな話になるでしょう?
「こぶとりじいさん」と「桃太郎」では?
「赤ずきん」と「傘地蔵」では?
また『物語マッシュアップ』は、登場人物を入れ変えたり、別の物語のキャラクターを挿入したりすることで、聞き飽きているはずのストーリーを全く別の世界に変貌させてしまう技でもあります。
例えば、浦島太郎にゾンビを組み合わせたらどうなるのか? 桃太郎に殺人鬼ジェイソンが乱入したら何が起きるのか?
重要なのは、人によってピンとくる組み合わせが全く違うということです。桃太郎が鬼ヶ島から白雪姫を救出し、浦島太郎が竜宮城でドラキュラと出会った時、あなただけの秘密のドラマが自動的に動き出します。
それは、これまでずっとあなたの心のなかに潜んでいたもう一人のあなたのストーリー。
いかなる理由によってか、おそらくはあなた自身によって封じられていたシナリオ。これまで上手く物語を思いつけなかった原因は、自分で自分に加えていた抑圧のせいだったのかもしれません。
しかし、おとぎ話をマッシュアップさせた瞬間、あなたは桃太郎や浦島太郎に変身することで自分自身から解放されます。そして、おとぎ話という隅々までよく知っている物語世界だからこそ、安心して扉を開けて軽々と飛び出すことができるのです。
目的地は本当のあなたが住んでいる場所。さあ、自分の枠を乗り越えて、オリジナリティあふれる異次元への旅を始めませんか?
今、壮大な空想の国へ。
『物語マッシュアップ』は、二つの異なるストーリーの「新たな組み合わせ」によって、胸躍る物語展開を見つける創作法なのです。
<目次>
第1章 後入れどんでん返しの術
第2章 因子分解の術
第3章 おとぎ話マッシュアップの術
第4章 プラスゾンビの術