若妻秘書・シルクの首環 由紀かほるBest Selection (由紀かほるKindle版)
価格: ¥0
由紀かほるAmazonキンドル版、第2弾。オリジナルは「女秘書・シルクの首環」(アップルノベルズ)。2013年に増補改訂版をネット配信。今回、さらに全編に加筆修正を行った最新版。故藤本義一氏が「新潮45」にて絶賛した作品。
Ⅰ巻、Ⅱ巻に分けて発売。各350枚以上。
〈立ち読み〉
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明るいバスルームに照らし出された貴子の裸身を、隅々まで見つめ廻した瞬間、大田黒の理性は再び崩壊しかけていた。
ちょうど、貴子をバスルームの中央へと促したとき、大田黒の眼は長い脚の上で君臨する裸のヒップを捉えていた。
ああ―
喉が灼けてしまいそうだった。
引き締まりながら、丸みを誇らしげにせり出させるヒップは、この恥辱の中にあっても尚、その誇りと選ばれし女としての矜持をそこに見せつけていた。
かつて、社長秘書だった頃の、平社員たちを見下ろしていた、あのタイトスカートに包まれたヒップがそこにあった。
遠巻きに垂涎の眼差しを送る大田黒たちを、常に鼻で咲っているようなあのヒップだった。
今、スカートもショーツも取り去ったヒップは、ついにその至上の美を開示したように、飽くまでも高貴に、冷たく、厳かに、長い脚の上で君臨していた。
気づいたとき、大田黒は貴子の脚元に跪いていた。
手は腰を抱き、膝を揃えて、貌をその白くく瑪瑙のような光沢を湛えた丸みに押し当てていた。
「あっ―」
「動くなっ」
腰をよじろうとする貴子に、大田黒は鋭い叱咤の声を浴びせた。
唸るような声を洩らしながら、さらに腰を強く抱きしめて顔面全体を、ヒップの丸みに沿って擦りつけ廻した。
鼻の骨が潰れそうなほど強く貌を埋めて、ヒップの弾力を顔面で体感した。
押し当てた唇で、その弾けそうな肌を吸い上げ、舌を夢中で踊らせた。
その滑らかさも、引き締まった良質の脂肪も、甘い肌の味も、すべてが大田黒の魂を痛いほど貫いてきた。
シンボルは弓反りになって、尖端が下腹にぶつかっていた。
「これでよろしいのでしょう」
「ええ。でも、もう一つ忘れては困りますよ。今度は奥さまの素敵なお口で、綺麗にして貰いましょうか」
「!」
「どうしました?奥さま」
太田黒は低い、絡みつくような声で訊ねた。
「まさか、イヤだなんて云わないでしょうなあ。私の秘書になるのが、条件ですからねえ、お忘れになったんですか。ほら」
そう云うと、貴子の頭を抱えるようにして、股間に引き寄せた。
貴子は正座した膝を擦り合わせながら、片手でシンボルを握りしめた。
そうだ。もう覚悟はできているはずだった。
そう思っていても、この瞬間、貴子の胸をよぎったのは、今すぐここから逃げ去りたいという衝動だった。
自分の考えの甘さを、あらためて思い知らされた感じだった。
とにかく、眼をつぶって、耐えよう、すぐに終る―
そう自分に云いきかせて、ここまで着いてきたのである。
が、現実の苦悩は想像をはるかに超えて、ほとんど煉獄の様相を呈してきていたのだった。
「まさか、秘書を辞めると云うんじゃないでしょうな」
太田黒は怒張したシンボルで、ノーブルな貴子の左右の頬を交互になぞり上げてくるのだった。
「ううっ・・・い、いいえ―」
貴子は眉間に一段と深い苦悩のシワを刻んで、弱々しくかぶりを振って見せた。
今、衝動のままに行動すれば、自分ばかりか娘の将来まで、ふいにすることになるのだ。
貴子は長い睫毛を伏せた。
両手で忌わしいほど巨大なシンボルを掴んで、尖端からおずおずと唇を近づけていった。
柔らかく開いた唇を、王冠の形の尖端にあてがうと、意を決して上下の唇の内側で包み込んだ。
毒を飲むよりも、もっとその思いはおぞましかった。
ビクンッと大田黒のシンボルと、下腹部の肉までが弾んだ。
崖からダイブするような気持ちで、さらに唇を押し被せた。
「ンン―」
三分の一まで咥えただけで、息苦しさに見舞われていた。
普通に抱かれるよりも、こうして男の前に跪き、怒張したシンボルを頬張って奉仕する方が、いっそう屈辱的に感じられた。
官能という官能が目覚めきっている中にあって、太田黒はむしろ敬虔な気持ちで、硬直し続けているシンボルを、魔性のようなヒップの中心に押し当てていった。
ボディソープと唾液のすべりを利用しながら、心地良い果唇の抵抗感を受けて、慎重に王冠を打ち沈めていった。
高々とせり出した白い丸みの谷間に、今こそ自分のシンボルが一センチずつ姿を消していく―
その様子を眺めているだけでも、昂奮は五体を揉み抜いてきた。
かつて社長秘書としててきぱきと仕事をこなしていた頃の貴子のスーツ姿が、タイトスカートに包まれたヒップの丸みが、同時に脳裡を駆け巡りながら。
今、ついにその国宝級のヒップを、自らの手に抱えて、好きなように貫いているのだった。
深々とシンボルをヒップの奥まで打ち入れると、太田黒は溜息とも呻き声ともつかぬ声を洩らしていた。
自分の脚の裡がタイルから浮遊していくように思われた。
この至上の逸楽のあまりの深さに、それはほとんど苦悩さえ呼び覚ましてきていた。
そうなのだった。この快楽はそれが鮮烈であればあるほど、射精と云う爆発による終りが間近に迫ってくるのだった。
実際、じっとしている間も、瑞々しくも強固な圧迫を加えてくる果唇によって、王冠型の尖端は今にも張り裂けそうになっていた。
ストロークを開始しすれば、おそらく十数秒と持つまい。
それが判っていながら、次々と体内に湧き起る劣情と快美感の拡がりには抗いようがないのだった。
呻きながら、太田黒は深く切れ込んだヒップの狭間からゆっくりと腰を引き上げた。
そこから現れてくるシンボルは、ソープにまみれながらこれまで見たこともないほど黒々と怒張しきっていた。
もったいない―
と思いつつ、もう自制の限界はとっくに超えていた。
たとえ、命と引き換えでもストロークを中断しようとは思わなかった。
せめて、じっくりと性交そのものを愉しもうと思っても、出し入れのピッチは早くなることはあっても、遅くなることはなかった。
挿入して行くときの割かれるような鋭い快美感と、引き抜いていくの溶け出しそうな逸楽の狭間で、身体の芯が打ち砕かれそうになっていた。
今、真っ白い濡れ輝くボディの中で、喜悦が昂奮とともに全身を包み込んできているのだった。
こんなにも素晴らしいボディが、今、自分のためだけに全裸となって、そのヒップを突き出して、果唇で包み込んでくれているのだ。
太田黒はピッチを上げながら、腋の下から伸ばした手で胸もとの重たげなバストをまさぐっていた。
ソープによって一段と滑らかに張り出したふくらみは、手にたっぷりとした重量感で吸い付いてきた。
瑞々しい弾力を確かめるように、太田黒は二つのふくらみを入念に揉みほぐしては、円を描いて捏ね上げていった。
風俗で遊ぶときも、大田黒は執拗にバストを弄った。
風俗嬢は金を貰っておきながら、バストへの愛撫を嫌がった。
形が崩れると云うのだった。
第一、揉まれてもそんなに感じないと云うのだった。
が、何よりも大田黒のしつこさに辟易していたのだった。
それが判っているだけに、いっそうバストへの渇望感は深くなっていた。
今は、その欲望を妨げるものはなかった。
しかも自分が今この手に抱いているのは、過去のどの女も及びつかないほどの、ランクの違う女だった。
身体つきも貌立ちも、品格も、育ちも何もかも次元が違う女だった。
実際、この両手に握ったバストの感触はどうだろう。
こんなバストが本当に存在したのだ。
さらにはシンボルで貫いて、出し入れしている果唇の甘美さはどうだろう。
こんなに清冽で、麗しくて、滑らかで、締りのよい果唇が本当に存在したのだ。
そして、真後ろに突き出しているヒップの丸みは―
並みの女ではないのだった。
その事実が、性交の真っ最中にあってもあらゆる部分から実感されてきた。
ボディラインの一つ一つが、価値を持っていた。
豊かな官能美と優雅さを湛えていた。
このままこのヒップの中心を犯していたかった。
一生犯し続けたいと、太田黒は本気で思った。
たとえ、それで全てが失われようとも、この命がそれで削られ消尽しようとも、少しも厭わなかった。
何度、出し入れを行ったのか精確にはわからなかった。
いつもより、それはごく少なかったことだけはたしかだった。
が、その分だけ一回一回の出し入れは、感覚自体が凝縮された濃密なものであったこともたしかだった。
肉も、骨も、その一回一回ごとに削り取られていくような感じさえした。
歓喜の怒涛は、脳天を一撃するようにして襲いかかってきた。
何事かを、太田黒は叫んでいた。
それが自分の声なのか、どういう意味なのかは不明だった。
ただ、間違いなく苦悶と歓喜のむき出しの感情が、そこに込められていた。
今、犯している極上のヒップの中心で、自身のシンボルがにわかにふくれ上がり、溶けわたるような喜悦の稲妻とともに、戦慄が王冠の尖端から走り抜けていった。
「ああっ、奥さまっ!貴子さまっ!」
そう、太田黒の口が叫んでいた。
ついにふくれ上がった王冠の先から、凄まじい勢いで歓喜の潮が、ドクン、ドクンと云う衝撃とともに噴き上がっていった。