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マゾヒストの婚活: アルトカルシフィリア

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 光英出版
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【あらすじ】

アルトカルシフィリア(女性から靴で踏まれることや虐待されることに興奮する)シリーズ。結婚相談所に登録して婚活をはじめた田辺啓介。高卒で地方公務員。年齢は三十六歳。婚活にあたり、啓介にはたったひとつだけ相手に望むこだわりがある。それは伝統あるお嬢様学校「S学園女子高校」の出身者であることだった。結婚相談所からその条件をみたす女性、御崎瑞恵を紹介してもらう。瑞恵は啓介よりも年上だった。しかもS学園女子高校に通っている娘が一人いる。瑞恵は裕福で娘のクルミと二人で暮らしている。瑞恵との付き合いをはじめる啓介だが、奇異な性癖が頭をもたげ、そのことに気づいたクルミは・・・。


【内容より一部抜粋】

パンプスが腹部に移る。両方のヒールが完全に腹部に沈む。ローファーや上靴の底のたいらな靴とは違う踏圧。ヒールで体を踏まれるのははじめてだ。二つのヒールの痛みだけが強調される。ハイヒールをはいた女性の体重は八割がた指のほうにかかると聞いたことがある。が、とてもそうとは思えない。故意にヒールに体重をのせているのか。美鈴の姿勢がよいせいなのか。そんなことを考えてしまうほど、美鈴から踏まれる痛みは二つのヒールに凝固している。とがった踵で踏まれても甘美な苦痛だと勝手に妄想していた。要するにヒールの踏圧を舐めていた。しかし今、大人の女性からヒールで踏まれ、その妄想との違いに啓介は驚いている。激痛が身体の深部にまでしみ込む。肉体が受ける苦痛の許容範囲を大きくこえている。

*

美鈴は、そのあいだも両足のすねから腕や手の指先や横に倒れた顔まで体全体をまんべんなく踏みつけていた。踏みながらバランスが悪そうに身体が上下する。カネをもらう以上、踏む側も踏むからにはサービスをしないといけない。そんな律儀な踏み方だった。働く若いきれいな女性がオフィスではいていたパンプス。横顔を踏まれるとパンプスの革の匂いがする。ストッキングの足の匂いもする。

*

顔を近づける。足裏の汗とも靴の革ともとれる匂いが鼻の奧にふくらむ。右足の土踏まずを見る。アーチにそって舌を這わせる。その日、一日じゅう、黒いタイツ、黒いソックス、そしてローファーや上靴でつつまれていた足。蒸れているはずだ。舌の上に残った塩っぽい味がそれを物語る。指と指のあいだの味はとくに濃い。