遠山 金さん 銀次捕物帳 胡堂捕物選
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野村胡堂の「遠山の金さん」は、桜吹雪を見せつけたりはしない。殿様となった左衛門尉景元のところに、遊び人時代の知合いが事件の相談を持ち込むと、決まって現われて事件を解決する銀次という男の捕物譚。
三十七八の、苦み走った良い男、藍微塵の袷を狭く着て、銀の掛け守、白木綿の腹巻、浅黒い細面の左眉尻から頬へかけて、凄いほどの切傷、袷の袖口からほのめく桜の刺青。さて、この銀次とは誰か。
本書には、銀次捕物帳として伝わる「手柄の銀次」、「銀次登場」、「焔の囁き」の全編を収める。
合わせて、「夜霧捕物陣」、「岡ッ引志願」の二編の読切を収録した。