「秘伝書コレクションは無駄な訳や注解はせず、原文の読みにくい箇所を読みやすく編したのみで、
武術家としては一応目を通しておきたい伝書の原文のみの紹介になりますので、
中級者以上の方むけです」

佚斎樗山の記した名著『猫の妙術』と、
巻末に荘子の『木鶏』『庖丁』を附記しました。
猫の妙術は剣術流派の伝書ではなく、一文人が遺した寓話で、剣豪でもなければ、剣術家でもない者が
書いたにもかかわらず、武術諸流派の秘伝書よりも深い内容であり、剣術武術の至高である「心法」や
「気」についての認識造詣が深く、物語の形式をとっていますが、最高の武術伝書といえます。
武に身を置くものならば必読の書です。
下手な解釈・注釈・現代語訳をいれず、ただ読みやすい読み下しの文にし、なおかつ原文を一切崩さず。
難読漢字でも文の味になっている箇所はそのままにし、著者の息吹が伝わるよう偏しました。
このお話は武術の段階を簡潔に表しており、その段階についての注解をさせていただきました。
巻末の荘子についてはよく一緒に取り上げられるもので、境地と三昧について参考にしてください。