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レインジローヴァーオリジナルモデル試乗記集 1

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 石川雄一
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この本に再掲した試乗記等の全てはレインジローヴァーの初代モデルの中でも古い2ドアモデルのものです。そしてRRを俗に言う高級車・高額車として捉えてはいません。そのような価値観でRRを見ている方には見当違いな内容と思われるかも知れません。あくまでもRRをオフロードでの高い走破力を備えたエステイトカーとして試乗し、所有し整備もしてみた記録です。一言で言えば輸送機器として評価しているということです。RRは英国のローヴァーが60年代に開発して1970年に発表した四輪駆動のエステイトカーです。
1970年のデビューというと古い車ではありますがオフロードカーとしての設計の思想は今でも通用し新鮮です。なぜなら地形と人間の能力というものは昔から変っていないからです。それと同じ様な車の試乗記が続くから少し「くどい」かも知れません。
 四輪駆動専門季刊誌CCVが2008年に終刊するにあたって未完成の企画だった「レインジローヴァー・ブック」の形を変えての出版です。しかし電子本のためにダウンロードしやすい10MB程度にまとめる必要があることと、読者諸兄が読みたいと思う「部分」だけをお買いになれるように大雑把に3分割しました。それは1.主に2ドアになるがLT95型4速ギアボックスのモデル。(本書)2.その後の4ドアを中心としたモデル。3.車体やエンジン等になんらかの改造がされたモデルです。結果としては3部まとめても紙の本で予定されていた価格よりも格段にお安く出来たと思います。書かれている内容の中には執筆時点の状況と現在とに差異が感じられるものもあります。しかしRRの本質を伝えるという面では少しも古くはないと自負しています。
 本書は1995年から2006年にかけて書いた試乗記5編から構成されています。3編は私が主宰していたクロスカントリービークル誌(CCV)のものです。巻頭は2006年に我が国の自動車関連の定期刊行物としては最高峰であったスーパーCGに初期のRRについて書いたものです。必要な部分については加筆してあります。文字数は5編合計で主要諸元表も含めて約40,100文字、写真は試乗時の写真や構造を説明する図版を含めて70点ですが外観写真20点を5点にまとめるなどしましたので実点数は100点近いです。
 
 CCV(クロスカントリービークル)関連の電子書籍は主にメカニズムがユニークなオフロード四駆について解説した資料性のある本と車全般についてのエッセイに類する本です。いずれもベースとなっているのは1990年から2008年にかけて出版された四輪駆動専門季刊誌CCVです。四駆の愛好家と言っても様々ですが私が興味があるのは機能を重視している反面装飾性の少ない四駆です。よって、あまり車の構造やオフロード走行に関心が無い方には偏った内容で面白くないかも知れません。amazon.co.jpで「石川雄一」を検索し著者ページをご覧になってください。あるいはWikipediaにも「CCV」という項目がありますので検索してみてください。 CCVは1冊1800~2000円という価格でしたが自動車専門誌としては異例にも広告掲載料に依存しない内容でした。ですから内容は正確であり実際にオフロードで走らせての内容でしたので読者さんには支持されました。筆者は文科系の人間ではなく機械好き・オフロード好きから間違って出版・執筆を始めてしまい、それを30年以上やって来ました。内容は正確だと自負していますが美文を書くのは極めて不得意です。また自分の考えを通すために商売としての出版は下手でしたのでアチコチに気を遣った内容にはなっていません。本来正しい事を伝えるべき出版が拝金主義やビジュアル優先で歪んでしまうのは根本的に間違いだと思っています。
 電子化では本の体裁もいろいろと試しましたが電子書籍では読者さんが読むのに使う機材がスマートフォンからタブレットPCと様々なので凝ったレイアウトをやっても無駄だと判断して文章と画像を並べただけのプレーンなものにしました。表紙も店頭で目立たせる必要も無いのでこれでいいと思います。文字や写真も拡大・縮小が可能なフォーマットにはしてあります。
 CCVのバックナンバーは弊社で在庫して通信販売を行っています。しかしCCV15以前は絶版ですし残っている号も少なくなっています。 弊社の在庫に対してのお問い合わせの多くは特定の四駆にご興味があって、その記事を求められる方です。専門誌1冊丸々が欲しいのではなく1件の記事だけの需要です。しかし、その記事だけをコピーして郵送することは版元であった大日本絵画さんの著作権の侵害になります。そこで記事を電子化しながら再編集してご提供させていただこうと思いました。過去の記事がベースのものは文章を現時点に合うように最小限の書き換えも行っています。写真もオリジナルがフィルムであったものをデジタル化したものもありますがCCVの記事ではモノクロだったものがカラーになっているものもあります。ということで私たちのように狭小な分野の情報を頒布させていただくには電子化しか方法はありません。このことから価格は低めに設定しています。ご興味を持たれた方はどうぞお読みください。また紹介する四駆の中には古いもの、軍用などで一般的ではないものもあり日本ではあまり知られていないものもあります。そのような紙の出版では扱われる可能性の低い車両についての情報を廉価かつ継続的に提供するのはこの分野の車両の産業機械としての文化を将来に向けて継承させるために意義あることではないかと思っています。