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レインジローヴァーオリジナルモデル試乗記集 2

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 石川雄一
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 念のためにお断りしますが。ここに再掲した試乗記6編はレインジローヴァー(RR)の初代モデルの中でも後期のもので。この頃のモデルはいわゆる高級車とされています。しかし、これらの記事ではRRをオフロードでの高い走破力を備えたエステイトカーとして試乗して書いています。中には所有したり整備を行いながら書いたものもあります。一言で言えば道具や機械として評価しているということです。見栄商品や調度品としてはRRを捉えてはいませんので、そのような価値観でRRを見ている方には見当違いな内容だろうと思います。
 私は専門誌の編集者として数多くのRRに試乗もしたが個人としてもナンバーをつけてオンロード・オフロードを走らせただけでも4台を所有し修理や改造の多くは自分で行いました。よってRRの素晴らしい面もダメなところも熟知しているのでアバタも笑窪ということはあまりありません。とりわけ90年代の初心を忘れた高付加価値路線には残念に思っている点も多いです。
 RRはローヴァーが60年代に開発して1970年に発表した四輪駆動のエステイトカーです。当時ローヴァーの乗用車は中産階級をターゲットとした大型のサルーンで戦後になってからはランドローヴァーという汎用の小型四輪駆動車を開発した。そのローヴァーが開発したRRは乗用車の四駆版ではなく、豪華版のLRでもなく、アメリカで増えていた四駆トラックの豪華版の模倣でもありませんでした。全く新しい車として開発され、1台の車を複数の用途に使おうとする人々の需要に応えると共に新しいライフスタイルを提案するような車でした。

三部作

 四輪駆動専門季刊誌CCVが2008年に終刊するにあたって未完成の企画があった「レインジローヴァー・ブック」というものでCCVの18年間に書かれたRRの記事を一冊にまとめる予定だった。本書はそれに代わるものとしてまとめられている。しかし電子本のためにダウンロードしやすい情報量にまとめる必要があることと、読者諸兄が読みたいと思う「部分」だけをお買いになられるように大雑把に3分割している。それは1.主に2ドアになるがLT95型4速ギアボックスのモデル。2.その後の4ドアを中心としたモデル。3.車体やエンジン等になんらかの改造がされたモデル。とした。結果としては3部まとめても紙の本で予定されていた価格よりも格段にお安く出来たと思います。書かれている内容の中には執筆時点の状況と現在とに差異が感じられるものもあります。しかしRRの本質を伝えるという面では少しも古くはないと自負しています。しかし日本での販売の主流であった4リッター、コイルサスペンション車についての記事がありません。ただRRの本質は80年代の4ドアと違うものではなくエンジンが少しパワフルになっているだけだと思います。

 本書は1987年から2006年にかけて書いた試乗記6編から構成されています。5編は私が主宰していたクロスカントリービークル誌(CCV)のものです。必要な部分については加筆してあります。文字数は6編合計で主要諸元表も含めて約43,300文字、写真は試乗時の写真や構造を説明する図版を含めて約70点ですが外観写真32点を8点にまとめるなどしたので実点数は100点以上です。
 
 CCV(クロスカントリービークル)関連の電子書籍は主にメカニズムがユニークなオフロード四駆について解説した資料性のある本と車全般についてのエッセイに類する本です。いずれもベースとなっているのは1990年から2008年にかけて出版された四輪駆動専門季刊誌CCVです。四駆の愛好家と言っても様々ですが私が興味があるのは機能を重視している反面装飾性の少ない四駆です。よって、あまり車の構造やオフロード走行に関心が無い方には偏った内容で面白くないかも知れません。amazon.co.jpで「石川雄一」を検索し著者ページをご覧になってください。あるいはWikipediaにも「CCV」という項目がありますので検索してみてください。 CCVは1冊1800~2000円という価格でしたが自動車専門誌としては異例にも広告掲載料に依存しない内容でした。ですから内容は正確であり実際にオフロードで走らせての内容でしたので読者さんには支持されました。筆者は文科系の人間ではなく機械好き・オフロード好きから間違って出版・執筆を始めてしまい、それを30年以上やって来ました。内容は正確だと自負していますが美文を書くのは極めて不得意です。また自分の考えを通すために商売としての出版は下手でしたのでアチコチに気を遣った内容にはなっていません。本来正しい事を伝えるべき出版が拝金主義やビジュアル優先で歪んでしまうのは根本的に間違いだと思っています。
 電子化では本の体裁もいろいろと試しましたが電子書籍では読者さんが読むのに使う機材がスマートフォンからタブレットPCと様々なので凝ったレイアウトをやっても無駄だと判断して文章と画像を並べただけのプレーンなものにしました。表紙も店頭で目立たせる必要も無いのでこれでいいと思います。文字や写真も拡大・縮小が可能なフォーマットにはしてあります。
 CCVのバックナンバーは弊社で在庫して通信販売を行っています。しかしCCV15以前は絶版ですし残っている号も少なくなっています。 弊社の在庫に対してのお問い合わせの多くは特定の四駆にご興味があって、その記事を求められる方です。専門誌1冊丸々が欲しいのではなく1件の記事だけの需要です。しかし、その記事だけをコピーして郵送することは版元であった大日本絵画さんの著作権の侵害になります。そこで記事を電子化しながら再編集してご提供させていただこうと思いました。過去の記事がベースのものは文章を現時点に合うように最小限の書き換えも行っています。写真もオリジナルがフィルムであったものをデジタル化したものもありますがCCVの記事ではモノクロだったものがカラーになっているものもあります。ということで私たちのように狭小な分野の情報を頒布させていただくには電子化しか方法はありません。このことから価格は低めに設定しています。ご興味を持たれた方はどうぞお読みください。また紹介する四駆の中には古いもの、軍用などで一般的ではないものもあり日本ではあまり知られていないものもあります。そのような紙の出版では扱われる可能性の低い車両についての情報を廉価かつ継続的に提供するのはこの分野の車両の産業機械としての文化を将来に向けて継承させるために意義あることではないかと思っています。