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あした天気にしておくれ (講談社文庫)

価格: ¥3
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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岡嶋二人の事実上の処女作 ★★★★★

三億二千万円という空前の値がつけられた競走馬セシアが、馬主の一人・
鞍峰の牧場に移される途中で不慮の事故に遭い、足の骨を折ってしまった。 

他の馬主に知られたら、多額の弁償を強いられることになる――そうした事態を
恐れた鞍峰は、競馬秘書の朝倉が考え出した狂言誘拐――セシアを盗まれた
ていにして身代金を要求する――を実行し、何とか責任逃れをしようと画策する。

2億円の身代金を要求する脅迫状を馬主たちのもとに届けるが、実際には身代金の
受け渡しは行わない――というのが、朝倉の立てた計画だったのだが、その計画が、
何者かに洩れていて……。



狂言誘拐を扱った倒叙ミステリで、中盤からは、朝倉たちの計画を知り、裏で
暗躍しているのは誰か?――というフーダニットの要素も盛り込まれています。

また、競馬場ならではの身代金受け渡しのハウダニットは、極めて秀逸な
トリックで、乱歩賞選考の際になされた批判――前例があり、しかも現実
には実行不可能――が、いかに的外れなものであったかがよくわかります。

終盤には、事件の構図を反転させる、鮮やかなどんでん返し
も用意されており、最初から最後まで読者を退屈させません。


作者の美質が凝縮された、知的エンターテインメントの傑作です。




岡嶋作品の最高傑作! ★★★★★
競馬がテーマということで、競馬を知らない人に受けなかったのかな?
内容からすると、乱歩賞を受賞すべき作品だったように思います。
誘拐されるのは人間ではありません。 ★★★★☆
誘拐物は色々読んでいますが、人間以外が誘拐される作品は初めて読みました。

序章と終章の間は、日曜から始まり土曜までの一週間の一日一日が一章になっています。
緊迫感を持って物語が進んでいくのですが、この曜日による章立てが、更に読者に緊迫感を与える効果を持っていると思います。

どんでん返しが2度ほどありますが、競馬を良く知らない事もあり、私は身代金の受け渡しのトリックは最後まで見抜けませんでした。
ただ、競馬を知らないで読んでも十分に楽しむことができます。

読んだ後に冷静に考えると、この手は競馬以外でも使える事に気が付きました。

私は「焦茶色のパステル」を先に読んでしまいましたが、先に「あした天気にしておくれ」を読むほうが両方の作品をより楽しめると思います。
御得意の ★★★★☆
御得意の誘拐?ものです。あるサラブレットの怪我を隠そうと、サラブレットが誘拐されたと計画しますが・・・
偽装誘拐は成功するのか?二転三転するストーリーに引込まれてぐいぐい読めます。

冒頭の書き方が見事 ★★★★☆
第27回 江戸川乱歩賞最終候補作。
メインのトリックが過去の作品と重複してるとケチが
つかなければ実質的な受賞作だったと思う。

冒頭の書き方が見事。
思わず一ページ目から物語に引き込まれる。
ただ、肝心のトリックについては、途中で判ってしまったが。