家族の問題が作品の最大のテーマですが、
二部では精神論や生き方論といった方向で読み応えのある場面もありました。
佐和子の家に患者たちが集まり、のびのびと語り合う場面です。
重い空気の中進んでいく作品の中では、少しだけ空気の違う場面のようなかんじがしますが、
根本的にはこういったコンプレックスやプレッシャーといった感情が
人を壊す大きな要因になりますよね。
そういう感情を家族間で吐き出すことこそ、家族間の悲惨な事件を未然に防ぐことに繋がるのではないでしょうか。
一部から感じていることですが、巻末にある著者のあとがきも読書の大きな手助けとなっています。
このあとがきを読むのもとても楽しみです。
これからどうなっていくのだろう、とぐんぐん
作品の中に引き込まれていきました。
次の展開が全く予想ができません。次巻が楽しみです。