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今はもうない (講談社文庫)

価格: ¥853
カテゴリ: 文庫
ブランド: 講談社
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パラドックスを楽しむ ★★★★☆
避暑地にある別荘で、美人姉妹が隣り合わせた部屋においてある事件が発生する。2つの部屋は、映写室と鑑賞室で、いずれも密室状態。ミステリィではないミステリィというパラドックスがここにあります。


「いや、満たされたことなんて金輪際ないね。研究をして、満たされたことなんて一度もないよ。どちらかといえば、どんどん空っぽに近づいていく方向だ」
マンネリの打破? ★★★☆☆
S&Mシリーズの第八弾、ということで『すべてはFになる』からの読者の中にはマンネリしてきたところだろう。
『幻惑の死と使途』と『夏のレプリカ』においてもマンネリ化を防ぐちょっとした手法が用いられたが、この『今はもうない』では更に大胆な手法(笹木氏の手記という形式)を用いている。

しかしながら、この手のミステリに慣れてる人だとすぐに仕掛けに気がついてしまうのではないだろうか?
特に、熱心なS&Mファンほど早い段階で「あれ、もしかして!?」と気がついてしまうはず。
また、密室トリック自体も大したこと無いので、本格ミステリを期待すると拍子抜けします。
どちらかというとファンサービス要素とメッセージ性の強い作品だと感じました。

余談ですが、しっかりと“S&M”として成立している点は流石ですw
まさか、森博嗣氏はここまで考えて“彼女”の名前をつけていたのでしょうか!?
楽しくだまされた ★★★★☆
密室トリックの方はつまらないが,もう一つの仕掛けは楽しめた.
この種の仕掛けに特有の窮屈な印象を受ける文章のため
仕掛けの存在自体は早い段階で気付いたが,こういうオチとはw

事件の謎解きとは無関係の不要な仕掛けであり,くだらないと感じる人もいるだろうが,
私は楽しくだまされたという爽快感が得られた.
この種の仕掛けはどうしても不完全燃焼な読後感が残りがちだが
これくらいやってくれると逆に怒る気にもならないということかw

でも本来は外伝ですよね,これ.
認識のすり合わせ ★★★★★
 避暑にやってきた笹木は、散策中に西之園のお嬢様に遭遇する。自分の別荘に戻りたくないと言う彼女を、仕方なく滞在中の別荘に連れてきたのだが、その晩に、双子姉妹が密室で死体が発見されるという事件が起きる。笹木の視点で描かれる事件後の人々。繰り出されるトリックの数々。事件の真相は?

 シリーズ5作までは自己に内在する論理の発露としての事件だったのに対して、6作以降は他者から見た自己の認識に対する干渉としての事件に移り変わっているように思える。
 シリーズはそれぞれ完結して事件間のつながりは全くないのだけれど、それぞれの作品が後の作品の伏線として機能している部分もあり、とても面白い関係性だと思う。
一番好きかも ★★★★★
森 博嗣の書いているシリーズ物のひとつである、
S&M(犀川&萌絵)シリーズを最低2冊くらいは読んでいることが前提。
叙述トリックっていうんでしょうか?
犯人など問題ではないのです。