何年か前に旅行先の本屋さんで「喜びの泉」を購入しました。

このゴールデンウィークにNHKの永久保存版のDVDを購入し観ていて、ふと…ターシャさんは自分が儚くなった後も子供や孫達が道に迷うこともあるだろうと、ターシャさん自身がずっと指針としていた大切な言葉を、子供や孫達の為に美しい形にして残しておきたくてこの本を描かれたのかな、と思いました。

迷っても…この本を見れば思い出せるように、そして幸せへ向かって前向きに歩めるように、と。 お母さんの子を想う無償の愛情…世に出版されたからこそ、遠く離れた日本に住む私も、こうしてターシャさんの母としての愛情を教えて頂くことができるのですね。

ターシャさんに感謝。私も迷った時には時々この本を開き、そしてこれからも大切にしたいと思います。

「人生は、まじめに議論するにはあまりに重過ぎるテーマである。」オスカー・ワイルドのこの言葉をこう訳すんだ！と感動しました。Life is too important to be taken seriously.割り切りというか、納得というか、人生には受け止めなくてはいけないこともあるし、あまりに深く考えすぎると逆に大事なものを見失ってしまう・・ということだと感じました。もちろん絵は素晴らしく、とっても和みますが翻訳も素晴らしいです。英語の詩というのはどうしても意味が難しく、その後ろに隠れているニュアンスが伝わってこないことが多いです。詩をこうして理解できるのは幸せです。

とにかく、素晴らしい本です。
ターシャの描いた、繊細な絵に、心に響く詩などが加えられ、
美しいハーモニーを奏でているようです。
子供の本というよりは、大人が読む絵本という気がします。
この本は大切な宝物になるような気がします。
それぐらい、価値のある本です。

この本を購入するまでは、文がすべて短いものばかりだと思っていたのですが、開いてみるとそうではなく、わりと長めの文章もありました。
ターシャさんが大切にしてきた文の数々。
なるほどと思えるものばかりでした。

絵はとても美しく、中でも特に私が気に入ったのは、ひっそりとした森の中の池、清らかな小川、お菓子がおいしそうなお茶の時間の絵などです。
それから、たくさん描かれているお花の絵も本当にきれいです。
どの絵にも、ターシャさんの愛情が込められています。

毎日この本を開いて、ターシャさんの生き方、考え方などを学びながら、優しい絵を見て癒されたいと思います。
本当にいい本です。
この本を作ってくれたターシャさんに感謝します。

前のレビューに書いている方がいらっしゃいますが、私も、原文と日本語訳の両方載せて頂きたかったと思います。英語版も持っていますが、声に出して読んだ時、やはり原文のほうがきれいなのです。絵にも合っていると思います。
ただ、英語が苦手な私には、日本語版も必要なので、星は4つにしました。