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Solo Sessions 1

価格: ¥1,435
カテゴリ: CD
ブランド: Milestone
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エヴァンスの姿が浮かんでくるような・・・ ★★★★★
Alone以外のソロ作品に興味があり、ここの評価が良かったので購入しました。
とても丁寧な演奏で、ジャズの中でもクラシック寄りのアプローチ。ドビュッシーやラヴェルを感じさせます。

人少ないBARで、ひたすら自分のためにピアノを弾くエヴァンス。聴衆との間には見えない壁があって近づけないけれど、聴衆も分かっていて暖かく見守っている。そんなイメージを持ちました。
あまりに内省的だということで、作品として当時リリースされなかったことも頷けます。良い意味で、セッションという感じがしないアルバムです。
叙情的なエヴァンスが好きな人におすすめ。
ビル・エヴァンスの死後に発見されたピアノ・ソロ演奏です ★★★★★
このアルバムは、データ上は6曲ですが、メドレーもありますので、9曲の収録だと考えたほうがすっきりします。1963年1月10日のNYCの録音です。耽美的だといわれるかも知れませんが、ひたすら美しいピアノ演奏の連続でリスナーを満足させる演奏が残されました。

エヴァンスのピアノ・ソロは、気持ちの趣くままに自由奔放に奏でられていますので、リスナーの心の解放にもつながるようですね。大空に羽ばたく鳥のような爽快さが伝わります。抒情的な音楽は、ソロになるとより強まる傾向にありますが。

「What Kind of Fool Am I? [Take 1]」の美しいメロディとそれに寄り添うかのように展開されるハーモニーの妙。これがエヴァンスの真骨頂でしょう。内なる心情との対話のようなインプロヴィゼーションがいいですね。

「When I Fall in Love」の最初のメロディを奏でた後に続く左手の和音の展開が、エヴァンスの感受性の鋭さを感じさせるものです。 3分ほどの短い曲ですが、美しい音の連続で、とても充実にした内容に感じられる演奏だと思いました。
他のジャズ・ピアニストと根本的に違うのは、和声展開が複雑でありながらかつ微妙な陰影に彩られている点だと思っています。内省的だとか、抒情的だとかとも言われていますが、比類なき美しい感性の豊かさがリスナーには伝わってきます。
「Alone」よりこちらのソロをお薦めします ★★★★★
このアルバムに収録されている曲は1963年1月10日に収録されたものです。一度はオクラ入りしてしまい、ビル・エヴァンスの生前、公式に発表されたことはありませんでしたが、こうしてリリースされたことは嬉しい限りです。

不慮の交通事故によりスコット・ラファロが急死し(1961年7月6日)、1962年4月4日に、ソロ・アルバムをリリースする目的でいったんソロが演奏されたことがありましたが、その時はわずか4曲が演奏されただけで、演奏は中止されています。

ここでの演奏は、その時の延長、といったものではなく、Riversideとの契約が切れ、Verveへ移籍する時期に、Riversideで残っていた未消化の企画の一つとしてなされたものです。
(CD「コンプリート・リヴァーサイド・レコーディングス」のライナー、オリン・キープニュースの書いた一文に詳しく載っています)

つまり、この「The Solo Sessions」のピアノ・ソロが演奏された時期には、エヴァンスは決して「失意のどん底」にあったわけではありません。

そういう事実をふまえて聞き直してみると、決して悲しげな演奏には聞こえないはずです。確かに「Alone」と聞き比べると、演奏にバラつきがあるような気がします。

でも、訥々とした中にも力強さがあり、曲によってはスウィンギーで、「さらさら」と弾いているような「Alone」より、何かしら心に響くものがあるように感じます。

夜遅くに、ふと棚から取り出して聞きたくなる、そんなアルバムです。
「アローン」とは異なるソロ、、、でもやはり名盤です。 ★★★★★
ビル・エヴァンスのピアノを味わうのに最適といわれるソロ・アルバム。有名なのはVerveに残した「アローン」なんだけど、あれはちょっと隙がなさすぎ。もちろん昔のLPのB面一杯を占めていた「ネバー・レット・ミー・ゴー」だんだんソロが進むにつれどんどん情感がのってきてあれも最高なんだけど、、、、
ラファロの死後まもなくということと、Liverside最後のセッションといった事情も絡んでエヴァンス自身が非常に赤裸々に自分をさらけ出した演奏を繰り広げる。とくに繊細な「マイ・フェイバリット・シングズ」を筆頭にえもいわれぬ情感漂うナイーブな演奏が全編に漂っているということであえてこちらのアルバムのほうをオススメしたい。
ひとつひとつ、音を確かめるように弾くエヴァンス ★★★★★
1963年物です。
エヴァンスのソロ・ピアノと言えば、グラミー賞を取った『Alone』が知られていて、そこでは厚みのあるソロを聴くことができます。
かたやグラミー物、かたや無名のアルバムなんですが、なぜか、こちらのほうがいい、と感じるのです。何度も聴き比べてみましたが『Solo Sessions』のほうが好きです。

冒頭の曲、"What Kind Of Fool Am I?"・・・なんだか、”My Foolish Heart"に似た題名で、静かに、ひとつひとつの音を確かめるように弾き始めるのが印象的です。珍しく"My Favorite Things"も取り上げています。「スパルタカス、愛のテーマ」も聴くことができます。

・・・誰に聴かせるでもなく、ひとり、部屋でピアノを弾くビル・・・

半開きのドアから聞こえる音を、彼に気づかれないように息をひそめて聴いている・・・

そんな情景を想像させるようなアルバムだと思います。