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オウエンのために祈りを〈下〉 (新潮文庫)

価格: ¥497
カテゴリ: 文庫
ブランド: 新潮社
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残酷だけれども優しいラスト ★★★★★
オウエンは神が遣わした天使だったのだろうか。彼が打ったファウルボールから物語は紡がれ、全ての謎が解ける結末へと世界は広がりを見せる。アメリカはヴェトナム戦争が泥沼化し、皆が混乱する中で彼は括弧たる死のイメージを持っていた。死ぬことは生きることであり、だから生きることにも悩まない。しかし彼もまた最後の最後に信仰を失いかけて悩みを抱えるのだが、オウエンが意図しようとしまいと「ぼく」は彼に導かれていく。読み手も導かれ、そして彼と共に不安にかられるが、全てに意味があったと分かる残酷だけれども優しいラストに感動する。
端折ることなく…… ★★★★★
アーヴィングの作品は、いつも登場人物の人生を端折ることなく、執念深く長期にわたって追って行くところが気に入っています。この作品もなかなか長いのですが、その助走は必要だったのだと、最後に涙しながら思うような本でした。身体が小さくて、へんな声を持つオウエン。その親友のジョン。二人について語られるエピソードすべてに意味があり、何度でも読み返したくなる一冊です。
オウエンに惚れた!&ラストは鳥肌もの ★★★★★
オウエンはちょっと格好良すぎます。言う事、やる事、生き様すべてが。読み進めれば読み進めるほどあまりにも男らしすぎて格好良すぎて、一人の女としてオウエンミーニーという男に惚れずにはいられませんでした。もし体が小さいことがハンデであったとして(私はそんな事みじんも気になりませんでしたけど)それがマイナスになったとしてもプラマイゼロどころか男としては群を抜いてますね。彼に身も心も捧げたヘスターさんの気持ちが本当に良くわかります。もちろん彼は小説(フィクション)の主人公であってアーヴィング氏が産んだ偶像の産物であり作り物と言ってしまえばそれまでですが、たとえそうだとしても世の男の人に少しでもいいから彼の生き方を参考にして欲しいなと思いました。勝手なこと言ってますね…
つまりそれくらいカッコイイ男だってことです。私は映画のほう(サイモンバーチ)が先だったのですが、映画だけでも十分すぎるほど感動して、じゃ原作も読んでみようかななんて最初は軽い気持ちで読み始めました。ところがどっこい原作は数倍良いではないか!なんだこの読後感は!なんだこの格好良すぎる男は!そして上下巻に渡る長い長い小説のほとんど全てのエピソードが点となり集結して大きな波のごとく押し寄せる感動のラストは圧巻です!
何度も読み返してしまう大傑作 ★★★★★
個人的にはジョン・アーヴィングの出世作、「ガープの世界」よりも衝撃的な作品です。
所々涙が出るほど笑えるのですが(特にOwenがクリスマスの劇でイエス役をいつもやらされ、Turtledovesが怪物だと指摘するくだり)、最後は涙が止まらなくなります。
読後、その涙で心に溜まっていた澱が全部洗い流されるような、そんな作品です。

原作ではOwenのセリフはすべて大文字。いったいどんな声なんだろう、と想像しながらも引き込まれます。

作者については、「ガープ」にしろ、本作にしろ、こんなにキャリアの初めで大成してしまったらその後、いったい何を書くのだろうと、心配すらしましたが、案の定、個人的には本作以上のものは未だにかけていないと思います。

ペーパーバック3冊と、遂にハードバックまで買い、何度も読み返している作品です。
ラストの衝撃 ★★★★☆
正直長い話です。馴染みの無いキリスト教に関する内容も多く、読み進めるのに時間がかかる箇所もありました。
それでもなおこの話を薦めたいのはラスト20ページの圧倒的な衝撃があるからです。
甲高いオウエンの声、予兆としての両手の過失(人台、マグダラのマリア像・・・)、特殊なシュート練習など、
物語の中にちりばめられた様々なモチーフ、エピソードが一気に集約されるラストは本当に圧巻、下手なミステリーよりも衝撃度が高いです。
このために長い話が必要だったんだなーとしみじみ感じられます。