カーヴァーの、最高の詩集
★★★★★
カーヴァーの詩は感動的な詩ばかり。
彼のヴォイスは小説より、むしろ詩集にわかりやすく現れる。
詩はアメリカでは日本より書く人が多いと聞く。
しかしその多くは翻訳されることがない。
が、カーヴァーの詩は訳されている。
素晴らしいではないか。
カーヴァーの詩は、どんなに短くても短篇一篇とおなじくらいの深さがある。
速読が出来る人も(わたしはできない)、そんな邪道なことなどせずに腰を据え、じっくりとレイのヴォイスに耳を傾けよう。
カーヴァーの短篇や詩は味わいながら読むべきものだ。
彼の文章は翻訳においても美しく描き出されている。
じっくり吟味しながら、立て続けに読まずに読後しばらく余韻を楽しみ、また読み始めるのが好ましい。
そうは思わないだろうか。
不況のなか、カーヴァーの言葉に耳を傾けるのだ。読書はストレスを68%やわらげる。たまったストレスを忘れ、カーヴァーの言葉に耳を傾けることができれば、これほど素晴らしいことはないし、カーヴァーもあの世から微笑んでくれるだろう。
本書はカーヴァー入門書だ。どうしても小説から、と言う人は『愛について語るとき、我々の語ること』という極上の短篇集から読むことを勧める。なかでも「ダンスしないか?」「ファインダー」は傑作だ。とくに「ダンスしないか?」について語れ、と言われたらわたしはいくらでも語れそうな気がするくらいだ。
あなたも、カーヴァー中毒にならんことを!