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陰陽師―瀧夜叉姫〈上〉 (文春文庫)

価格: ¥778
カテゴリ: 文庫
ブランド: 文藝春秋
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やっぱりこの人物か ★★★☆☆
上下、二巻の長編です。もっともページごとに収められている文字は少ないので、思った以上のスピードで読めます。今回の作品は、いくつもの現在や過去のエピソードが積み重ねられていきます。それぞれが後の話の解明のヒントとなるエピソードです。また時期も960年と特定されています。上巻の巻末で或る程度の整理が行われて、今回のストーリーのモティーフが明らかにされます。しかし黒幕や本当の狙いは上巻では示唆されるだけです。登場人物はいつもの脇役、そして歴史上の人物が満載です。
清明、博雅は何時もほど目立ってないけど ★★★★☆
道満とかそれ以外の新しく出てくるキャラが
魅力的で読み応えの有る話です。
平将門モノだし、下巻の最後まで楽しめました。
足りないのはスピード感 ★★★☆☆
長い執筆期間だったようだが、それがわかる作品。
よく言えばよく作りこまれていて、悪く言えばスピード感が足りない。
短編ではあまりにもあっさり事件が解決してしまっていたので、そのスピード感に慣れているからかもしれない。
話があちこちに飛び、登場人物も多いのでじっくり読まないと途中で混乱する部分があった。
短編ではしっかり作りこまれた世界観にどっぷり漬かり、スピード感ある清明の活躍で読後しばらく平安の世から抜け切れない余韻があるのに対し、今回の作品は「読みつかれた」印象。
重厚な作品ではあるのだが・・・
いつもの味が無かったのが残念。
映画化するなら山崎努で! ★★★★★
陰陽師シリーズは、7〜8年くらい前にはまった。
そのときに一気に読んでしばらくご無沙汰だったのは、新刊出るのに時間がかかりすぎてチェックしてなかったから。

で、久しぶりの陰陽師。
大好きです、陰陽師シリーズ。
久しぶりに読む夢枕獏の文体(擬音が独特だったり、短い分を重ねて雰囲気をかもしだしてたり)が、ちょっとうっとうしい時もあるけど、でもそんなの気にするな!ってくらい、グイグイお話に入っていけるのはさすが。

ものすごくいい作家だとか、深い話だ、なんて言わないけど、夢枕獏は第一級のエンターテイメント作家だと思う。

これは、陰陽師シリーズでは2作目となる長編(もうひとつの長編『生成り姫』もすごく良かった!)。
上下巻でかなり長いけど、一度も飽きずにグイグイ読める。

いろんなキャラクターが登場しているが、蘆谷道満がいい味だしてた。
映画化するなら山崎努がいいなぁ。
でも、長編だからか、ほかの濃い登場人物たちに圧されて源博雅がちょっと存在感薄かったかも。

あと最後の方になって、瀧夜叉姫のキャラが変わったと感じたのはまちがい?
物語の初めでは、ものすごく禍々しくて妖かしそのものだったのに・・・。

とにかく、こういう“読む前から絶対に面白いと分かっている”シリーズって安心して読めるのがうれしい。
スプラッター要素が強いです ★★☆☆☆
陰陽師シリーズは大好きで読んできましたが、今回は特にスプラッター、血のニオイがする作品になっています。
動物や、女性に対して残酷な描写がありますので、そのあたり苦手な方は気をつけてください。
でも、アノ方のカリスマ性というかおどろおどろしさを表現するには仕方無かったのかも・・・。