インターネットデパート - 取扱い商品数1000万点以上の通販サイト。送料無料商品も多数あります。

永遠の仔〈2〉秘密 (幻冬舎文庫)

価格: ¥617
カテゴリ: 文庫
ブランド: 幻冬舎
Amazon.co.jpで確認
登場人物たちへの愛情。 ★★★★★
???だらけの、
過去の子どもたち。
優希、笙一郎、梁平。
ルフィン、モウル、ジラウ。

彼らの過去の秘密をキーワードに、
現在の彼らの周辺に事件が起こる。
幼少期のトラウマが、
呪縛となって、
読む側には、その事件そのものもまた秘密となる。

知りたくない不幸を、
覗き見たい厭らしさを持ちつつも、
物語が展開していく。
それが不快感に思うかもしれないが、
作者の緻密な取材と、
登場人物への愛情が、
それを払拭させ、
芸術性を高めているとも言える。
「力」がみなぎった作品 ★★★★★
2000年度版このミス10 1位。
1999年文春ミステリーベスト10 2位。
2000年 第53回日本推理作家協会賞長篇部門
第121回直木賞候補作品

作者の代表作品。
直木賞の選考では、選考委員の大先生方に「作品が長すぎる」「子供同志の会話が子供らしくない」等々の評価を受けたようであり、実際読んでみると、なるほどその通りである。しかし、その不器用さゆえ、読者に強いメッセージが伝わっているように思う。作品自体は過去と現在に起きた殺人事件を軸に展開するミステリーとなっているが、まず作者が作品を通して伝えたいメッセージがあり、その表現方法としてミステリーを選択したように感じた。とにかく「力」がみなぎった作品である。
優希… ★★★★★
 読書をする時、私はよく登場人物を自分に投影することがあります。

 しかし、彼女の境遇は私の想像の域を完全に超えていました。

 そのため、「痛ましい」とか、「こんな仕打ちはひど過ぎる」なんて言うことは軽々し過ぎて到底できません。

 そんな中、私ができる唯一のことは優希のような人を現実に出さないように少しでも努力することだけでしょう。

 しかし、どのようなことが私にできるのか分からないというのが正直なところ…

 そんな中、いろいろ考えてみることも必要なのではないかと私は感じました。

 
3人、そして優希の弟の苦悩 ★★★★★
 文庫版2巻では登場人物達の苦悩が描かれている。出会ってしまった3人。探りを入れた聡志。今の状況を本当に求めていたかどうかを悩む笙一郎。刑事としてはあるまじき事をしてしまった梁平。全ては、過去の秘密。

 過去に犯した罪は消えない。それを探られても勿論困る。そこには確かな3人の少年少女の秘密があった。それを再び呼び起こすのも困る。誰もが今の現状に耐えなければならない中、更に深く探る聡志。思いは複雑になってくる。

 読んでいると少女期の優希を書いた作家は明らかに前作「家族狩り」を意識したようなさめた感じの印象を受ける。その時の亜衣に似た感じだが、ややそれとは違った感じも受ける。ただなんとなく現在に起きた事件での聡志のセリフにもあったように本作が訴えるものは近い気はする。決して内容は違うけれど。

 歯車が狂ってきた感じがまじまじと見える。それを印象付けるのには十分すぎるのが2巻のラストシーンか。過去の3人の交流は、至って温かみが感じられる。要するに思いはここから変わっていないのかも知れないが。

 何かが始まりそうで終わった2巻。秘密がばれるのはいつのころか。