非常にわかりやすい!!
★★★★★
日本人なら「古事記」という言葉を知らない人はいません。でも内容は「???」という人が多いのではないでしょうか?本書は、現代語で読みやすい内容になっています。特に、「因幡の白兎」や「ヤマトタケルノミコト」など聞いたことはあるけどどんな物語なのかわからない物語が本書を読んで理解できました。また、他の方もレビューしているように我々が住んでいる地名の由来(三重、焼津など)が古事記からきていることを初めて知ることができました。
本書を読めば、古代のロマンが垣間見ることができると同時に、日本の成り立ちが理解できると思います。
最古がサイコーの贅沢に繋がるのです
★★★★★
ビギナーズ・クラシックスの『古事記』は、現代語訳の後に読み下しの原文がつくので、専門家でもないのに千三百年前の古の書物の一端に触れた思いがします。ギリシャの神々同様に喜怒哀楽に富み、性やタブーに大らかな古代日本の神話には物語としての面白さを感じます。
子供の頃、因幡の白兎の競争相手として何故ワニが登場するのかが判らず、当時の日本海には本物のワニがうじゃうじゃいたのだと勝手に想像を膨らましていたのを思い出しました。ワニがあの爬虫類のワニではなく、サメの一種だと知ったのは大分経ってからでした。
個人的には、日本武尊ではなく倭建命(ヤマトタケルノミコト)としての冒険譚が大好きです。奸智謀計を巡らせたり、不満や弱音を吐いたり、自信過剰に陥ったり、望郷の念に駆られる人間臭さこそが最大の魅力だと思います。焼津や三重などの地名の由来にも興味が持てます。
ピエール・ロチなど明治期に日本を訪れた外国人たちが神功皇后の事跡に興味を惹かれたのも、聖女ジャンヌ・ダルクより千二百年前の東洋に、身重で海を渡り新羅親征に赴いた勇ましい神がかり的な女傑クイーンがいたことに感銘を覚えたからに違いありません。
どんな民族にも独自の神話、伝承があるものですが、天地創造神話や太陽神崇拝、女神信仰、貴人落胤譚などに共通点や類似点が見られる点は面白いところです。電車での通勤通学の合間に、あるいは家で寝転がりながらでも、文庫本で手軽に最古の書物が読めるなんてこの上もないサイコーの贅沢と言えるでしょう!
ビギナーには最適!
★★★★☆
古典や難しい本の入り口にはまず「読みやすさ」「分かりやすさ」「興味を持たせる編集」が一番!
今までも天皇家の系譜や記紀神話などを知りたくて他の本格的な書物を手にとってみたが
最後まで終わらなかったり途中で分からなくなったりしたが、本著はエンターテインメントとしても面白いし、問題点の提起や判断の分かれるところはそのままにしたり、学術本としてもなかなかいけると思った。口語訳・書きくだし文・説明文・写真や図の使い方・まとめとしての通観、そしてもっと詳しく知りたい人のための参考文献の提示など実に親切な編集になっている。このビギナーズ・クラシックスの他の本も読んでみたくなる良本!
読みやすさで選びました
★★★★★
古事記といえば、完全古語、古文。
それを楽に分かりやすく読める本はないか…と探して行き着いたのが、これでした。
読みやすい「です、ます調」の現代文訳と古文が交互に載っています。それに加えて解説などもあり、少しずつ分かりにくい神々についてのことが理解できます。コラムもためになりました。
ただ、私は古文のほうは全部飛ばして読んでしまいましたが。
「ビギナーズ・クラシック」という名にふさわしい、古事記をやさしく手ほどきした初心者向けの本だと感じました。
日本の原点
★★★★★
有名な天岩戸や海幸山幸の話し、そしてヤマトタケルなどは聞いた事がある人も多いだろう。そして神社に行くとご神体「・・・のミコト」などと書いてあったり、色々な祭りの機嫌など日本の神話を知っていると、もっと色々な事が楽しめるのではと思う。
今まで難解な漢字ばかりで、読みたいと思いつつも挑戦するのに勇気がいった古事記だが、この本は漢字仮名交じり文と現代語訳が載っているのでとても分りやすく、初心者でもすんなりと古事記の世界に入っていく事ができた。
描かれている、おおらかな生と性、魅力ある登場人物(神々に対してちょっと恐れおおいが)聞いた事はあるがどんな人や物とは知らなかった事柄、そして日本の歴史を知るのにも役に立った。