このビギナーズ・クラシックスは素晴らしい
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このビギナーズ・クラシックスは素晴らしい。日本の難解な古典を現代語訳で
読めるだけでなく、注釈や作者の経歴なども豊富で古典を読む労力を著しく軽減してくれる。
死ぬまでに日本の有名な古典を一通り読んでおきたいと思っているが、そんな時間も気力もない。
本シリーズのような企画がなければ不可能だと思う。これからも本シリーズを(こっそりw)
読んでいきたい。
鴨長明「方丈記」は名前ぐらいは知っていたが内容は、恥ずかしながらほとんど知らなかった。
「方丈」が何を指すかも分かり納得。おすすめします。
400字詰原稿用紙でわずか24枚
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誰もが読んだことがあるが、おそらく最後までは読んだことのない『方丈記』
400字詰原稿用紙でわずか24枚の作品である。
世の無常を書いた作品であると言うのが、誰もが知るところではあるが、
私の意見では「無常でも生きろ」と言うことを書いた作品だ。
私は、元気がなくなったときはこれを音読することにしている
ああ無常
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角川の古典文学シリーズです。平安時代の歌人でもある鴨長明が、隠棲していから書いた日記です。世俗の成功からの挫折体験、平安末期の地震、竜巻、火事などの天変地異などの続発から、人生の無常観を書いています。仏教思想に強く影響されながら、和歌、琵琶、琴など風流の心は忘れないという中々お洒落な生き方が、共感できます。中々、面白い本でした。
日本の最高の精神的財産を誰にでも
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簡潔で分りやすい現代語訳を読むと、ぐんぐん惹き込まれ、最後の圧倒的な結末に深く感動しました。
方丈記というのは、元々が別段難しいものではなく、このように分りやすく書いてくれれば、誰にでもその価値が分ると思うのですが、それをやってくれた人がいなかったように思います。また、読み下し文も十分に大きな濃い文字の総ルビ付きで掲載され、大変な歌人でもあった鴨長明の格調高い文章も十分に味わうことができます。
ただ、他のレビュアーの方も書かれていたように、解説がちょっと気になりました。せっかく、長明の素晴らしい思いが綴られていながら、そのほとんどに、「これは長明の本心ではない」と解説されています。もちろん、専門家が根拠を持って書かれているのだとは思いますが、長明自身が「本心でない」としている訳ではないのですから、素直に受け取れば良いのではないかと思いますし、結末の部分の言葉を読むと、長明の言葉に妙な裏は無いように思えてなりません。
このビギナーズ・クラシックシリーズは実に素晴らしい企画で、日本の古典の美しさや底知れぬ価値を再認識させてくれるもので、我が国の文化への貢献は大きなものであると思います。
わかりやすい
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鴨長明の「無常」観を読み解いていくのですが、礼賛に終わらず、長明の驕慢な部分も指摘し、批判的にも論じるところがよいです。長明の伝記も教えてくれます。
文字が大きいので、どんどん読め、とにかく一冊本を読み切りたい気分の時に読むと、自信がつきます。