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新撰組顛末記

価格: ¥62
カテゴリ: 単行本
ブランド: 新人物往来社
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第一級の史料 ★★★★☆
一等史料・二等史料…
明治時代の歴史家、坪井久馬三が提唱した史料の6区分。坪井説によれば、
・一等=事件当時に当事者が作成したもの(日記・書簡の類)
・二等=事件から少し経ってから当事者が記したもの(手記の類)
・三等=一等と二等をつなぎ合わせて作成したもの(伝記の類)
・四等=信頼できる書籍や遺物(年代・作者が不明確なものも含む)
・五等=信頼のおける編纂書
・等外=それ以外のもの
であり、一等から四等が根本史料である。主に当事者性に着目した区分であるが、
明確でない点もある。機械的に史料を区分するだけでは意味がなく、
現在では余り使われない用語である。

第一級史料
正確な定義のある用語ではないが、歴史上の事件や人物、制度などを論じる上で
根本的あるいは重要と考えられる史料を指す。


以上、Wikipediaより抜粋であるが、本書は新撰組の隊士であった永倉新八が
小樽新聞の記者に語った、当時者による第一級の史料である。

本書の書き方は、幾分古さを感じさせるが、それは講談調の口調と重なって、
リズム感がありたいへん読み進みやすい。
ひとつの話の長さもだいたい四頁程度と読み易く丁度良い。

池田屋事件などは、当時者の目を通した現場がどうであったか…
たいへん生々しく興味深い。

浅田次郎氏の『壬生義士伝』の主役である吉村貫一郎についてもっと知りたかったが、
隊員の名簿のところに名前が出てくるだけであり、記述はなかった。

永倉新八翁はこの取材の後、一年半後に大正四年に75歳で亡くなられた。
まさに、歴史の証人として最後の仕事であった。
まさに新選組永倉新八の歴史 ★★★★★

永倉新八本人の多少の記憶違いや記者自身が付け足した言葉があるにせよ、やはり激動の時代を生き抜いた新選組幹部である永倉新八としての人生がしっかり詰まっている。
特にあの有名な池田屋事件のことが事細かに書かれているのは有り難いです。その場にいた人間にしかわからない凄惨さ、刀を振り下ろす時の掛け声などリアルに感じられます。創作小説とは違い、淡々としているのも本人談らしく現実味があっていい。
永倉新八が語ったから現代を生きる人々が真の新選組を知ることが出来るのだと実感しました。
他の方も書かれている通り新選組隊士だった人にしかわからない貴重な話もあり、永倉新八のことをもっと知りたい、隊士から見た新選組の歴史を知りたいという方にはおすすめです。
ある程度新選組のことを知らないとわからない部分もあるかもしれませんが、だいたいの流れを知っているのなら問題ありません。楽しめると思います。
これほど貴重な資料本は見逃すのは惜しいくらいです。
私は読んで本当に良かったと思いました。
永倉新八 新撰組顛末記 旧本 ★★★★★
新撰組は、映画、小説の範囲で、理解し認識していた。それはあくまでも別な次元の話であり、今日的感覚では、絶対に有り得ない架空の物語であった。しかしこの本を読んでいるうちに、司馬遼太郎の小説「新撰組血風録」を読んでいるような感覚を持った。しかも血風録では言い表せない、本人でしか知り得ない記述があり、小説としての新撰組が、物語ではない本当が、日本の社会に現実にあったという驚きを得た。未来は開いて行けるが、過去にはさかのぼれない、日本人のすごさ(純粋な)を、あらためて感じることとなった。この本の添付「新撰組資料」のなかに佐々木鉄之助(札幌市会議員・小樽新聞社記者)が直接杉村義衛(永倉新八)から語られた記述に「近藤勇の伝中に〜どこからでた材料によっているのかしらぬが、だいぶ事実とちがっている。しかしこうした事柄はしたしくそれにたずさわった人について聴きとったのでないかぎりは、一から十までことごとく事実を伝えるというのはむしろ不可能なものである〜」まさに事実そうである。しかし、ハイライトな部分としても、体験者本人が語るという事実、また、本にして残したという事実、そのことが大変ありがたい。
新撰組って知っていますか。 ★★★★★
新撰組についてこれ以上の資料はないのではというくらいの本です。
というのがもはや定番ではありますが素直な意見です。
新撰組の始まる前から崩壊までを知っている男の話ですから。
光と影を全部見た男であり、柱の一本でもあって時代を生き抜いた男でもあります。
魁さんがいう「ガム新」に偽りのない人生には誰も辱めることの出来ない男の背中があると思います。
新撰組やその隊員は京都をはじめ日本中を燃やし壊し己の欲のために天皇も道具にしたテロ組織の野望を打ち砕き平和を守ろうとした警察であり警察官であったのが真相です。
しかし、最後は人々の欲という闇に負けた為に長い間悪名を背負うことになりましたが世間に顔向けが出来なかったのはどちらであったのかは現在では明白です。(京都中を焼き払い多くの民衆を虐殺し天皇を誘拐して己の名利をたてようとした外道共を当時の人たちは本当に喜んで迎え入れた事実があったのか、そうだったとしたら逆に当時の人々は怖いし理解できないです)
潔さと使命感に総てを捧げ散っていった男達がいたことを知らしめた功績は重大であると思います。
「時代が読めないのはバカ」だとか「勝たなきゃ意味がない」とか言われますが、その欲に振り回され引きずられた明治維新というテロの勝利が今日の日本のこの様です。
男として人として命に代えてもやらなければならないことがあり、誰にも誉められたり認められなくてもその道を選び生きた先達がいる、その事実が確かにあるというを多くの人に読んでもらいたいです。
あとゲーム作る人たちにはせめてこれを読んでからにしていただければとも思います。
読みやすくするためだと思うんですが… ★★★★☆
一度読んでみたかった作品が念願の文庫化。万歳!!即購入いたしました。

小説化されたものとは違い、実録ならではの重みがあり新撰組ファンなら一読して損はないと思います。

☆一つ減らしたのは…文体の読みにくさです。
元は文語文であったものを現代語に近い形に直して出版したようなのですが、その直し方が……悪いけど読みにくい。

文字表記を直しただけで通じるところは原文をそのまま生かし、意味が通じなくなっているところは現代語訳するという手法をとっているようなのですが。その結果として、文章のリズムが破壊されてしまっています。
江戸時代末期に教育を受けた人の文章と、出版社で手を入れた部分のつりあいが全然とれていないのです。
で、読んでいてどうしてもリズムに乗れない。原文に近いところは読んだ後では現代語の部分がどうもまだるっこしく感じられてしまいます。その結果、読み進むのに結構時間がかかってしまいました。

全部現代語訳するか、原文をそのまま収録し分かりにくいところには注釈をつける方式の方が読みやすかったのではないかと思います。

原文フェチなのでかたよった意見かもしれませんが…。新八さんの書いたものを掲載当時の形で読んでみたかったと思う気持ちもあるんですよね。