対話型生徒指導の大きな勘違い
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「生徒との関係がうまくいきません。こちらは生徒のためと思ってやっているのに、生徒指導をする度に反発されて、嫌われてしまいます」
こうした質問をよくいただきます。そこで、対話型の生徒指導をしましょうとブログでは書きました。この対話型の生徒指導には多くの共感が得られて、実践する人が増えてきました。そのうち「生徒との人間関係はうまくいくようになったが、生徒が調子に乗るようになった」という、困ったが報告されるようになりました。
私からすると不思議で仕方ありませんでした。いただく質問などに回答していく中で、対話型生徒指導が勘違いされているということに気づきました。
こうした気付きの後に、質問の答えとしてブログで勘違いしている部分については書かせてもらいました。そのことについては、取り立てて反響もなくどうなんだろうかと思い、せっかくなので対話型生徒指導についてまとめてみようと思ったわけです。
そのため、本書は対話型生徒指導とは一体何であるか、どうしたらうまく機能させられるかについて、解説することを目的として執筆しています。ただ、この対話型生徒指導は学術背景があるものではなくて、私自身が実践の中でやってきたものであり、うまくいかない人とうまくいく人のやり方の差から名付けたものです。独りよがりな考えに陥っていることは十分に考えられます。
ですので、私がどんなスタンスで教員というものを考えているかは、ブログ「t-labo(中学校教師の支援サイト)」を見ていただけたらと思います。その結果で、本書が有効かどうかについて判断していただけたらと思います。また、ブログでも対話型生徒指導の勘違いについては触れていますので、そちらで十分という方は本書を読んでいただく必要はないかもしれません。
本書は4冊目の作品です。
はじめに
1 攻撃型の生徒指導とは
2 対話型の生徒指導とは
3 攻撃型と対話型の違いを実感する
4 若手の教員の生徒指導が通じない理由
5 対話型の落とし穴
6 生徒との関係の四領域を理解する
7 結局は生徒指導の力に返ってくる
8 それでも対話をしましょう
9 生徒指導をするということ
10 生徒が言うことを聞いてくれないとき
11 攻撃型は悪?
12 屁理屈にはどう対抗するのか
13 悪循環している時はどうするか
14 まとめ
終わりに