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ノルウェー侵攻作戦

価格: ¥0
カテゴリ: Kindle版
ブランド: 六角堂出版
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第二次世界大戦の勃発(1939年9月)から7か月後の1940年4月、北欧スカンジナヴィア半島のノルウェーを舞台に、新しい時代の戦争形態を示す、画期的な軍事作戦が展開された。

陸海空三軍を統合して編成された侵攻部隊が、海を隔てた外国を電撃的に急襲し、地理的な不利にもかかわらず、わずか二か月ほどで全土を制圧することに成功したのである。

この作戦を実行したのは、総統アドルフ・ヒトラーを最高司令官とするドイツ国防軍(ヴェーアマハト)だったが、前年の対ポーランド戦の場合と同様、ヒトラーは開始からほんの数か月前まではノルウェーに侵攻する意図を持たず、むしろ第一次世界大戦の時と同様に、同国が「厳正中立」の姿勢を貫くことを望んでいた。

だが、イギリス海軍相ウィンストン・チャーチル(ノルウェー戦最中の1940年5月に英首相へと就任)は、当時ノルウェー政府ですら自覚していなかった同国の戦略的重要性に着目し、ヒトラーの神経を逆撫でするような「工作」を、ノルウェー側の了解を得ないまま、同国の領海で実行させた。これにより、白夜とフィヨルドで知られる北欧の閑静な国ノルウェーは、同国政府や国民の意図とは無関係に、突如として英仏両軍とドイツ軍による熾烈な争奪戦の対象となってしまったのである。

それでは、チャーチルが見抜いたノルウェーの「戦略的重要性」とは何だったのか。ノルウェーの中立を望んでいたヒトラーは、なぜ英国海軍によるノルウェー領海での「工作」を容認できなかったのか。そして、ドイツ軍の陸海空三軍は、どのような編制と計画に基づいてノルウェーへの立体的な侵攻作戦を実施し、ノルウェー軍と英仏両軍は、いかにしてドイツ軍の侵攻に対応したのだろうか。

本書は、第二次世界大戦の序盤に実施されたドイツ軍のノルウェー侵攻作戦の背景と経過を、わかりやすく解説した記事です。2013年1月、学研パブリッシングの雑誌『歴史群像』第117号(2013年2月号)の記事として、B5判15ページで発表されました。

ノルウェー戦は、ドイツ軍による侵略という形式で開始されましたが、ノルウェー側についたイギリスとフランスも、それぞれの「国益」追求という観点から、ドイツ軍のノルウェー侵攻を「好都合な出来事」と捉える態度をとっていました。自国の利害や意志とは全く関係なく、ドイツと英仏の戦争に巻き込まれた中立国ノルウェーの事例を通して、国の安全保障問題について考える一助となれば幸いです。

《目次(見出しリスト)》

北欧で展開された陸海空三軍の立体戦

《ドイツ軍はなぜノルウェーに侵攻したか》
第二次世界大戦の勃発とノルウェー
ノルウェーに目を向けたチャーチルとレーダー
ソフィン戦争とアルトマルク号事件

《ノルウェー侵攻の準備に着手したドイツ軍》
ノルウェー侵攻計画の立案
ドイツ軍のノルウェー侵攻準備
ノルウェーの軍備状況と英仏両軍

《「ヴェーゼル演習」作戦の開始》
次々とノルウェーに上陸したドイツ兵
ドイツ軍に一矢を報いたノルウェー軍要塞

《ドイツに征服されたノルウェー》
戦略的重要港ナルヴィクの攻防戦
英仏両軍のノルウェーからの撤退
ノルウェー戦とは何であったか